隠された宝石を発見!非上場株式評価のガイド

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非上場株式を売却したら確定申告が必要です

非上場株式の投資は、まるで地図にない宝の島を求めて宝の宝石を探す冒険のようなものです。

 情報が殆ど公開されていないため、価値ある企業を見つけるのは難しいですが、この投資は、まだ見ぬ大企業に早くから資金を提供するチャンスであり、大きなリターンを期待できる可能性があります。

 しかし、この冒険にはリスクが伴います。非公開の情報をどう見極めるか、そして貴重な投資機会にアクセスする方法を見つけることが、成功への鍵となります。まさに、未知への挑戦です。

 

価格評価は市場より交渉を!

非上場株式の売却

非上場株式の価格評価は市場によって決まるわけではなく、交渉の場によって決定されることが多いです。そのため、価格評価が難しく、適切な価値判断が求められます。

非上場株式投資の情報収集戦略

非上場企業は詳細な財務情報を定期的に公開しておらず、投資評価判断は難しいですが、この挑戦を乗り越えることで、投資家は有望な投資機会を見極め、潜在的なリターンを最大化することを実現します。

また、類似の上場企業や業界データを参考にして、間接的な評価を行うのも良いですが非上場株式は市場で自由に取引されておらず、売却が困難であることが多いのが常です。

なので売買契約を結ぶ際に、将来の売却方法や時期についてお互いに合意することが求められます。また、非上場株式を専門とする投資ファンドや、PEファンドを活用する方法もあります。

非公開株式市場PE(Private Equity Market)

非公開株式市場PEとは一般に公開されていない企業への投資を扱う金融市場です。この市場の主な特徴と目的は以下の通りです。

PE〜非公開企業への投資

将来値上がりする事が期待される株式などの資産については、早期に贈与しておくことが節税につながります。

相続時精算課税制度の一番怖いポイントは、一度この制度を選択すると、一生涯この制度が継続される点(自動継続・取消不可)にあります。

PEは、株式市場に上場していない企業に投資します。投資期間は通常、数年から数十年に及びます。投資家は企業に直接資本を提供し、経営参画に介入することもあります。

PEの投資戦略には、

レバレッジド・バイアウト(LBO)
ベンチャーキャピタル
スタートアップ
成長資本
ディストレスト投資(経済的に困難な企業への投資)

等があります。これらの投資は、企業の成長促進、運営効率の向上、最終的には投資した企業の価値を高めることを目指しています。

LBO( Leveraged Buyout)レバレッジド・バイアウト

企業を買収する際に、たくさんの借金を使う方法です。この戦略では、買う予定の企業が持っているものや、これから稼ぐお金を保証にして、その買収に必要なお金の殆どを、銀行からのローンや債券の発行といった方法で集めます。

VC (Venture capital)ベンチャーキャピタル

高い成長ポテンシャルを持つスタートアップ企業や初期段階の企業に対して、資本の提供を行う投資家や投資会社のことです。こうした投資は、一般に高いリスクを伴いますが、それに見合う高いリターンを期待して行われます。

スタートアップ

スタートアップは、革新的なアイデアや技術を商業化し、急速な成長を目指す初期段階の企業です。資金調達をしながら製品開発や市場での位置付けに注力し、従来型のビジネスモデルに挑戦します。

〈主なスタートアップ企業〉 
火星移住計画のSpaceX
タクシー配車アプリのGO株式会社
ニュースアプリのスマートニュース株式会社
など

GC (Growth Capital)成長資本

成長段階資金とは、既に一定の収益性や安定したビジネスモデルを確立しているが、さらなる成長を目指す企業に対して提供される資金のことを指します。

ディストレスト投資(Distressed Investing)経済的に困難な企業への投資

ディストレスト投資は、経営難に陥っている企業の株や債券を安く買って、その企業が立ち直るのを期待して大きな利益を狙う戦略です。リスクは高いですが、成功すれば大きなリターンが期待できます。

投資収益率(ROI)

投資によって得られた利益÷投資額=投資収益率(ROI)
効果的に投資の成果を測る指標です。ROIが高いほど、投資からのリターンが大きいことを意味します。この計算は、投資のパフォーマンスを比較し、その価値を評価するのに役立ちます。

PEにおけるリスクヘッジ

リスクヘッジは、投資やビジネスで起こりうる損失を減らすための戦略です。市場の予測できない動きから自分たちを守るのが目的です。

1. 金融派生商品の利用
□ オプション契約
将来の特定の日に特定の価格で資産を買う、または売る権利を購入することです。価格の下落リスクから保護するために使用されます。

□ 先物契約
将来の特定の日に事前に決められた価格で資産を買う、または売る義務を負うことです。価格の変動リスクを固定するためでもあります。

□ スワップ契約
スワップ契約は、金利や通貨のような異なる金融要素に基づく将来のお金のやり取りを決めるもので、金利や為替の変動リスクを減らすために使われます。

2. 多様化戦略
多様化戦略とは、リスクを減らすために異なる種類の投資(例えば、株式、債券、不動産など)、異なる地域や異なる産業にわたってお金を分散して投資することを言います。これにより、一つの市場が悪い経営結果を出しても、全体の投資資産全体に与える悪影響を小さくすることができます。

3. 保険の利用
物理的資産やビジネス活動に対する保険(火災保険、賠償責任保険など)を利用して、損失やリスクを転嫁します。

4. 現金保有の増加
市場の不確実性が高い時には、現金または現金同等物の保有を増やして、流動性のリスクを管理します。

5. ストップロスオーダー(Stop-Loss Order)の設定
ストップロスオーダーは、株などの価格が設定したレベルになったら自動で売る注文で、これにより損失を予め決めた範囲に限定できます。

リスク管理を強調

非上場株式への投資は高いリターンをもたらす反面、同時に大きなリスクを生む恐れもあり、どのように管理し、最小限に抑えるかについての戦略やツールを活用する事で損失費を低く抑えられます。

情報収集の重要性

非上場株式の市場では情報の透明性が低く、詳細なデューデリジェンス(企業調査)が必要となります。

□業界イベントやカンファレンス
非上場企業の経営者や業界の専門家と直接接触出来る機会です。

□ビジネスインキュベーター
スタートアップ等の情報を得ることが出来る場所です。投資家が情報を収集し、分析するための具体的な方法やツール、参考にすべき指標などについて言及すると、記事の実用性が高まります。

プライベートエクイティ(PE)の活用

プライベートエクイティ(PE)を活用して非上場株式に投資し、投資ポートフォリオを構築する際には、いくつかの戦略が考えられます。

1. リスク分散
分散投資非上場株式への投資は、リスクを分散させ、異なる産業、地域、成長段階の企業に投資して、一部の投資が不調でも他の投資でカバー出来ようにします。

2. 成長産業への集中
投資テクノロジー、ヘルスケア、再生可能エネルギー等、将来性が高いと予想される産業に注目します。これらの産業は、革新的なビジネスモデルや技術の進展により、高い成長が見込まれます。

3.早期段階の企業への投資
スタートアップや初期段階の企業に投資することで、将来の大きなリターンを目指します。ただし、失敗のリスクも高いため、十分な調査と評価が必要です。

4. バリュー投資
財務基盤は強いが評価額が低い、いわゆる「隠れた宝石」を見つけ出し投資する戦略です。これらの企業は、経営改善や市場環境の変化で価値が再評価される可能性があります。

5. アクティブな経営参画
単に資金を提供するだけでなく、経営に積極的に関与することで、企業価値の向上を目指します。PEファンドは、経営改善、財務再構築、新しい戦略の実行など、企業が成長するためのサポートを提供できます。

6. エグジット戦略の明確化
投資する際には、将来的な売却方法や時期を予め検討しておくことが大切です。上場や他社への売却、経営陣による買取(MBO)など、エグジットの戦略を明確にすることで、投資のリターンを最大化できます。

7. サステナビリティへの投資環境、社会、ガバナンス(ESG)基準を満たす企業への投資
長期的な視点で見た場合、持続可能な成長とリスク軽減の両方を実現できる可能性があります。

これらの投資戦略を成功させるためには、市場をよく理解し、企業を正確に評価する専門知識が必要です。

投資ポートフォリオの構築

ポートフォリオとは、投資家が保有する株式、債券、現金、その他の投資資産の総体を指し、投資家は自分の投資目標、リスク許容度、投資期間に合わせた資産配分を行い、資産の成長や収益の最大化を目指します。

□ 成功事例〜テクノロジースタートアップへの早期投資
投資家のAさんは、新しいタイプのインターネットを使ってデータを管理するクラウド技術を作っている新しい会社に注目しました。

この会社は、特別なプログラムいわゆるアルゴリズムと使いやすい画面、インターフェースを使って、他の会社が情報を上手に管理出来るように手伝っていました。

Aさんは、この会社の商品がこれから沢山の人に必要とされるだろうと思い、会社が大きく成長する可能性があると感じました。

さらに、この会社を運営する人達が経験豊富で、すでに多くの顧客がいることも、Aさんが投資を決める大きな理由となりました。

【成功したポイントを考察】 
Aさんが注目した新しいクラウド技術は、革新的なアルゴリズムと顧客に友好的なインターフェースを特徴としています。これにより、他の企業がデータをより効率的に管理可能になり、市場での需要が高まる可能性が示されています。

すでに多くの顧客がいるということは、企業が実際に市場で価値を提供している証拠です。これは、企業の製品やサービスが市場受けしていることを示し、投資のリスクを低減します。

そして何よりAさんが注目した企業の経営チームが経験豊富であることは、企業が直面するであろう挑戦を乗り越え、成長を遂げる能力があることを示唆していました。

□ 市場での需要が高まると確信した
□ 顧客が多い、集客が見込めると判断した
□ 経営チームが経験豊富、スタッフに信頼性を感じた
⇒これらが判断材料になった結果、利益を生み、成功しました。

□ 失敗事例〜アパレル業界スタートアップへの投資
投資家のBさんは、インターネットで自分好みにデザインできる洋服を売る新しい会社に惹かれました。

最初、このアイデアはとても新しくて、ユーザーからの反応も良いものでした。Bさんは、特に若者の間でこの会社の商品が流行ると思い、沢山の人が買う、と考えました。

しかし、会社の運営費用が次第に増加し、他の競合企業との競争も激化しました。また客の好みがすぐに変わるため、新しいアイデアを続けて出すのが難しくなってしまいました。

【失敗したポイントを考察】
結局、Bさんの期待していた利益は得られず、会社は規模を小さくせざるを得なくなりました。Bさんのつまづいたポイントを上げてみます。

□ 運営費が高くついてしまった
□ 競合会社が多数存在して群雄割拠だった
□ 好みが変わりやすい業界(流行り、好みの判断を読み取るのに失敗した)
⇒これらが判断材料になった結果、赤字となり失敗しました。

非上場株式への投資に失敗する一例として、適切な価値評価が難しいことが挙げられます。非上場企業には経営の自由度が高いというメリットもありますが、情報開示が限られているため、企業の真の状態を把握することが難しく、投資判断を誤るリスクがあります。

成功へのアドバイス

Bさんの非上場株式投資の失敗事例から学べる成功へのアドバイスを提案してみました。

□ 事業計画と市場分析の徹底市場分析
アパレル業界は流行や消費者の好みが急速に変わるため、市場の動向を定期的に分析し、適応する戦略を立てることが常に必要です。流行に敏感なスタッフでチームを作り、調査をします。

□ 競争優位性の確立独自性の追求
競合と差別化できる独自の価値提案を持つことが重要です。これには、技術革新や顧客体験の向上が含まれます。

□ ブランディング戦略
消費者に強いブランドイメージを印象づけることは、そのロゴを身につけたいと感じさせる企業へ導くために不可欠です。そのため、効果的なイメージ戦略が重要な役割を果たします。

□ 財務管理と資金調達財務計画の最適化
運営費用を抑えるための厳格な財務管理を行い、不必要な出費を削減します。コストカットも常にやらなければ成功の道はあり得ません。

□ 柔軟な資金調達戦略
成長段階に応じた資金調達方法を選択し、運転資金の確保を怠らないようにします。

□ 顧客フィードバックの活用
顧客からのフィードバックを積極的に収集し、製品やサービスの改善に役立てます。顧客との意見対応が固定客を多く生むのです。
特にライバル企業や変化が激しい業界での投資に際して、リスクを管理し、成功の可能性を高めるための戦略を上げてみました。Bさんの失敗経験から学び、これらの要点を事前に考慮することが、投資の成果を最大化する鍵となります。

非上場株式の評価と法の対応

非上場株式の価格設定は、公開市場のように需要と供給に基づかず、専門家による主観的な評価が必要です。

また、譲渡制限という法的な制約がある場合、事前に法律的なアドバイスを受け、譲渡制限の交渉を含めた柔軟な取引条件の設定が重要です。

非上場株式の取引は、情報の非公開性や市場の流動性の欠如、主観的な価格決定、法的制約などの問題に対応するため、慎重な評価と準備が求められます。

非上場株式の評価、それにおける投資は、未知の冒険ですが、適切な準備と案内があれば、そのトレジャーハンティングは確かなものになると確信しています。

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